心を込めて編み上げたベビーニット。いざ完成したときに「水通し」が必要だと聞いて、水に濡らして縮んだらどうしよう、と不安になっていませんか?

特にデリケートな赤ちゃんが使うものなので、失敗は避けたいですよね。そんな初心者の皆さんの心配は無用です。

この記事では、ベビーニットを「失敗なく」「安全に」「ふっくら」仕上げるための水通しの正しい手順を、わかりやすく丁寧にご紹介します。

ベビーニットの水通しが必須な理由と安全性

編み物を完成させた後の「水通し」(仕上げ洗い)は、ただの洗濯ではありません。これは作品の完成度と、使う人の安全性を高めるための大切な工程なのですね。

特にベビーニットにおいて水通しが重要なのは、主に以下の3つの理由からです。

  • 編み目の安定と整形:編んでいる間に生じた歪みや緩みを解消し、編み目(ステッチ)が均一に整い、指定のサイズに落ち着きます。
  • 残った不純物の除去:編み糸を製造する際についた油分や、保管中に付着した目に見えない汚れを落とします。
  • 肌触りの向上:毛糸の繊維が水分を含んでふっくらとし、肌に優しい柔らかい仕上がりになります。

この工程を踏むことで、ベビーニットは赤ちゃんが気持ちよく安全に着られる、最高の状態になるのですね。

【実践】ベビーニットを失敗なく仕上げる水通し5ステップ

水通しの手順はとても簡単です。優しく丁寧に扱うことが失敗しないための最大のコツですよ。以下の手順で進めていきましょう。

ステップ1:洗剤選びと準備

ベビーニットを洗う際には、必ず中性洗剤(おしゃれ着用洗剤や、ウール・シルクも洗える洗剤)を選びましょう。

赤ちゃんの肌に触れるため、蛍光剤や漂白剤が入っていない、無添加のベビー用洗剤を選ぶとさらに安心です。

洗面器やバケツに、30℃以下のぬるま湯、または常温の水を準備し、規定量の洗剤をよく溶かしておきます。

ステップ2:優しく浸して「つけ置き」

編み地を無理に押し込んだり、揉んだりしてはいけません。完成したベビーニットをそっと水に沈め、全体が水に浸るようにします。

そのまま5分〜10分程度つけ置き(浸しておくこと)しましょう。この間に編み糸が水を吸い、編み目が落ち着いていきます。

ステップ3:丁寧なすすぎを徹底する

洗剤液を流し、新しい水に替えてすすぎます。繊維に洗剤が残ってしまうと肌荒れの原因になるため、泡が出なくなるまで最低でも2〜3回は丁寧に水を替えながら、押し洗い(そっと押して水を入れ替える洗い方)をしてください。

ステップ4:無理のない脱水(タオルドライ推奨)

水分を抜く際、洗濯機での強い脱水は厳禁です。伸びたり、型崩れの原因になります。

まずは編み地をそっと持ち上げ、軽く水気を切ります。その後、厚手の清潔なバスタオルの上に広げ、クルクルと巻いてタオルドライ(タオルで水分を吸い取ること)をしましょう。

ステップ5:平干しで形を整えて乾燥

編み地が水分を含んだ状態は最も伸びやすいです。ハンガーに吊るさず、必ず平干し(ネットや台の上に広げて干すこと)をしてください。

このとき、編み図に記載された仕上がり寸法を参考にしながら、形を優しく整えましょう。この整形作業が、作品の見た目を美しくする最後の仕上げとなります。

水通しをすることで、仕上がりにどのような差が出るか確認してみましょう。

項目水通しをした場合水通しをしなかった場合
編み目の均一性整い、歪みがなくなる編み目が不揃いで歪みが残る
サイズ安定性洗濯後に縮みにくくなる洗濯のたびにサイズが変わりやすい
肌触り・安全性ふっくら柔らかく、不純物が取れる硬さが残り、肌触りが良くない
仕上がりプロのような美しい仕上がり少し野暮ったさが残る

【プロ直伝】ベビーニットの安全性を高める水通しの秘訣

さらに一歩踏み込んで、赤ちゃんの肌に優しく、失敗を回避するための知識をお伝えします。

素材別!100均毛糸も含めた注意点

最近は手軽な100円ショップの毛糸でベビーグッズを編む方も多いですね。素材によって水通しの注意点が少し異なります。

  • 天然繊維(ウール、コットン):水に浸すと縮みやすい(フェルト化しやすい)ため、水の温度は厳守(30℃以下)。浸け置き時間は短めにしましょう。
  • 合成繊維(アクリル、ポリエステル):水で縮む心配は少ないですが、製造時に使われる油分が多く残りがちです。水通しによって油分が落ち、毛羽立ちが落ち着き、肌触りが向上します。

特にアクリル糸は摩擦に弱いので、ゴシゴシ洗うのは絶対に避けてください。優しくつけ置き洗いをすれば、安全に不純物を取り除けます。

つまずきやすい!失敗回避のためのコツ

初心者が最も失敗しやすいのは、「脱水」と「乾燥」です。

水分を絞ろうとして無理にねじったり、ハンガーに吊るして重みで伸ばしてしまうと、二度と戻らないほど形が崩れてしまいます。

水通しの目的は「洗う」ことよりも「形を整える」ことに重きを置き、終始、編み地がリラックスした状態(力を加えない状態)を保つことが成功の秘訣ですね。

まとめ

水通しは、心を込めて編んだベビーニットを最高の状態にするための、最後の愛情表現のようなものです。正しい知識と優しい手つきで行えば、必ず美しく、安全な仕上がりになりますよ。

この記事の要点をもう一度確認しましょう。

  • 水通しは編み目の安定と不純物除去のために必須です。
  • 洗剤は蛍光剤の入っていない中性洗剤を選びましょう。
  • 水温は30℃以下を守り、ゴシゴシ洗わず優しくつけ置きします。
  • 脱水はタオルドライ推奨で、洗濯機は避けます。
  • 乾燥は必ず平干しで、寸法を整えながら形をキープします。

これで、あなたの編んだベビーニットは、優しく、気持ちの良い肌触りになったはずです。自信を持って、大切な赤ちゃんに着せてあげてくださいね!